popnja’s blog

日記風からハード中心に変わりました

USB Type-C 変換アダプタについて

以下の記事で書かれているんですが、ちょっと違った視点で書いてみます。

hanpenblog.com

HanpenBlogのこの記事は優しい?

私は、最初にHanpenBlogの記事を読んで「なるほどなあ」と思いました。で、そのあと自分なりに理由があっていくつか変換アダプタを買って使っているのですが、最近読み直してみると最初の「なるほどなあ」とは違った意味で「なるほどなあ」と思ったのです。

記事中で太字になっている箇所の「太字である」理由

記事中で太字になっている箇所は3か所です。

「Type-Cレセプタクル to Standard-Aプラグ」という変換アダプターですが、実は仕様で禁止されています。

USB Type-Cの仕様で規定されている変換アダプターは、この2種類のみです。

USB Type-Cレセプタクルを搭載したアダプターは明確に禁止されている

1つ目の太字部分は「これってみたことあるだろうけど、仕様だと使っちゃダメなんだよ」と言っていると個人的な解釈をしています。2つ目は「使っていいのはこの2種類だけだよ」と読んでいます。3つ目(最後)は「使っていい2種類以外はダメだよ」と読みました。なるほど、太字のところだけ読んでも何が言いたいかは理解できますね。「押さえてほしいポイント」を太字にしていると理解しました。まあ、個人的な勝手な想像なんですけどね。

「優しい」と思ったわけ

この記事は読者に判断を委ねていません。「使うなら自己責任で」という逃げ文句ではなく、以下の文で締められています。

面倒かもしれませんが、仕様で規定されている変換アダプター・ケーブルを使うようにしましょう。

この文だと、読む人によっては「使い方を押し付けている」と感じる人もいるのではないかと思います。私は、「書いている人もそういう反応があるのは承知でこのように書いた」のではと思いました。そうじゃなきゃ、わざわざ「面倒かもしれませんが、」って書きませんよね。

でもその思いを裏切るわたし

さて、この記事の最初にHanpen Blogの記事とそれに対する少々の考察みたいなものを書いたのには理由があります。それは、「このように記事にしている人には申し訳ないが、自己満足で私なりのUSB TypeC 変換アダプタについて書きますよ」という言い訳です。これから書くことは記事として書かなければいいんですが、書きたくなったのでしょうがないのです。他人に啓蒙する気などさらさらなく、私のこの記事を読む人がいるのかどうかわからんので、逃げとして最初の部分を書きました。

なぜ「USB Type-C to Type-A変換アダプタ」が邪悪なのか

私は邪悪だと決めつけていますが、それなりに理由があります。これから書くことはだれか記事にしているか調べていないので、すでに書かれた方がいるかもしれません。

「USB Type-A to Type-A ケーブル」というものが存在する世界

存在するんですよ、A to Aなケーブル。まずは実例。

www.macotakara.jp

安物の2.5inch HDDケースで使われていたのは知っていました(というか1つ持っていた)が、こういう製品が売られていたんですよね。「2015年の話ならいいかー」と思ってしまいますが、次の製品情報は現在も販売しているものです。

direct.sanwa.co.jp

これを見つけたときはさすがにクラクラしましたよ。「サンワサプライ、何してくれるの」と。似たような製品は中国製でいっぱいあるので、OEMか何かで仕入れたんでしょうなあ。「ケーブル長くして」って書かれているところ見ると売れているんでしょうなあ(遠い目)。

これとは別に「リンクケーブル」ってのも存在します。

kakaku.com

買ったことはありませんが、上記URLのうちの1製品のマニュアルを読んだら「専用ソフト」が必要みたいなので、単なる「USBケーブル」ではないのかもしれません。

www.elecom.co.jp

なぜ「Type-B」ではなくて「Type-A」を使うのか想像する

勝手に想像すると「安く作れる」のではないかと。「Type-A」ってUSBのコネクタの中では一番使われていると思うんですよね。パソコンなどはType-Cが出る前は全部Type-Aなので、Type-Aのメスコネクタって単価が他のよりもすごく安いのではないかと。USB 2.0ぐらいまでなら転送速度の縛りもなさそうですし。

ようするに「A to A での接続をできなくする物理的手段は存在しない」のではないか?

実際に「A to Aケーブル」は存在するので、私は「規格ではだめ」でも「作れてしまう」という認識です。USB Type-Cを策定するときにこの問題を検討していないはずはないので、検討した結果がHanpen Blogの記事の中で引用されている資料の通り「規格では明確に禁止する」なのでしょう。「Type-Aコネクタを禁止できない」ので、この点での敗北は決まっていたと思います。

元に戻って、なぜ「USB Type-C to Type-A変換アダプタ」が邪悪なのか

「A to Aケーブル」は存在していました。でも、それはあくまで「製品の付属品かリンクケーブルという特殊用途」であって、「単独で市販されているUSBケーブルはないに等しい」のではないかと思います。
で、「C to A変換アダプタ」を使うと「A to Aケーブルを作れちゃう」んですよね。なぜ「作れちゃまずい」のかというと「給電側と給電側を接続できてしまう」からなんですよね。「USB Type-Aの充電器とUSB Type-Aの充電器をつなげたらどうなるか想像してみ?」というやつです。そういうことができちゃうから「邪悪」なんです。

Type-A以外の変換アダプタはどうなのよ

Type-A以外だと、「Type-B」「miniB」「microB」ですかね。「miniA」とか「microA」ってのも存在しているらしいですが、レアすぎて変換アダプタ作って売れる見込みがないのか個人的には見たことないので今回は除外します。
この3つの共通点は「受電側(子機)で使われる」というやつです。と、単純にはいいきれないのが問題なんですよね。「microB」はスマホタブレットで使われているからです。

direct.pc-physics.com

個人的な理解だと、以下の記事にあるように「ホストケーブルか普通のケーブルかでスマホ側の挙動が変わる」と思っています。

direct.pc-physics.com

先に進めると、「片方がType-Aでもう片方がType-Bは規格通り」「両方Type-Bは規格違反だが、つなぐ機器はどちらも給電しないので事故の起こる可能性はかなり低い」と考えています。「C to microB」は面倒そうですね。「C to microB」でOTG機能を持つスマホとパソコンをつなげたらどうなるかは調べてください。私は調べません。

人はなぜ「変換アダプタ」を求めるのか?

あくまで私が考えたものですので、間違っている可能性は高いです。

  • ケーブルは「Type-Cケーブルのみ」にしたいから:「A to CとC to Cのケーブル2本持ち歩きたくない」とかですかね?こういう場合、「A to Cのみ持ち歩く。C to CにするためにAをCに変換するアダプタを合わせて持つ」ってのと「C to Cのみ持ち歩く。AにもつなげたいからC からAに変換するアダプタを合わせて持つ」にわけられるんですかね?前者の場合は、規格的に問題ない方法でしょう。後者の場合は、規格的にNGです。ではなぜ後者の人はそうしたいのでしょう?私は「C to Cケーブルの利点を享受したい」と考えているのではと思っています。前者では得られないこと、それは「転送速度」です。「A to C」という使い方だとどちらも同じですね。でも前者は「C to C」にしたときにケーブル部分は「A to C」なので「全部C to C」のケーブルより転送速度はガクッと落ちるでしょう。
  • 周辺機器側の端子がType-Cじゃないから:私はこっち派です。スマホとかはType-Cに統一できたんですが、数個Type-A以外の端子のが残っているんですよね。「いままでのケーブル使えばいいじゃん」というのはその通りなんですが、「2か月に1度充電するくらいのためにmicroUSBのケーブルを準備しておく」ってのは個人的には「邪魔」なんですよね。

「人はミスをする」前提で考える

ここまでの内容で「気を付けて使えばいい話なのか?」「自己責任でいいじゃないか」と考える人もいるでしょう。確かにそういう言い方もあります。でも、「どんな人でもミスをする」んですよ。「ミスをする」前提で「自分」で「考えて」ください。

なぜこんな記事になったのか

まあ、私はただ「USB Type-Cから別の形式への変換アダプタの写真を貼りたい」ってことのために「言い訳」を長々と書いたのです。

f:id:kaias1jp:20220409221954j:plain
f:id:kaias1jp:20220409222018j:plain
f:id:kaias1jp:20220409222053j:plain
f:id:kaias1jp:20220409222117j:plain
f:id:kaias1jp:20220409222139j:plain
f:id:kaias1jp:20220409222201j:plain