1/18に放送された「100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』」第3回の「“クソどうでもいい仕事”を生む?」をNHKプラスで無料視聴した。
https://plus.nhk.jp/watch/st/e1_2021011817049?playlist_id=0d655b99-cc85-4201-a1d0-b0a9253e5ff6
内容が面白かったので、テキストとして出ているらしいやつをAmazonで探したら、Kindle版が400円ちょいで購入できるので買ってみた。で、読んだ感想というかざっくりな話。
NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』 2021年 1月 [雑誌] (NHKテキスト)
- 発売日: 2020/12/25
- メディア: Kindle版
1回目2回目を見ていなかったが、どうやらテキストのほうが詳細に書かれているらしいので、まずはNHKプラスで視聴して気になった人は購入してみるのが良いと思う。
ここからはいい加減な感想。
『資本論』について述べられているが、「従来の日本で語られてきたマルクス研究」というより「現時点での世界レベルの研究状況を知ることができる」という内容。テレビの放送内容は時間の尺の都合もあり端折っている部分もある。テキストを読んだ方が理解度が進む。
まあ、「マルクスって共産主義でしょ?時代遅れだよね」という印象から見事に外されたという感じかな。たしか次の週の第4回で述べられる内容なのでここでは詳しくは書かないが、「ソ連や中国の国家共産主義はマルクスの目指したものではない」という点だけ押さえておけばOK。第4回を見てからテキストを購入しても遅くはないと思う。たぶん、紙のテキストは当分の間入手しづらくなるだろうけど(町の本屋さんなら入手できるだろう)。
資本主義についてどう分析したのかがわかりやすく説明されている。「なるほどねー、そう思っていたよ」と思わされる人も少なくないはず。
で、このテキストを読んだ後に自分がどう行動するかが難しいところ。「労働者として搾取され続けていいやー」なのか「資本家になんとか成って搾取する側にたった方がまだ幸せだ」(「まだ幸せ」というところがあれなのよね)なのか「資本主義とも共産主義とも違う別の社会形態を模索していくように行動するのか」。まあ、どれを選んでも意味の違う「つらさ」はあるんだけどね。
ひとまず今回のテキストを読んだざっくり感は終わり。ここからは余談。
これより前、オードリー・タンのインタビューに基づく書籍を読んでいた。
- 作者:オードリー・タン
- 発売日: 2020/11/29
- メディア: 単行本
「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る」というやつ。これは面白いのでぜひ読んでほしい。オードリー・タンの思考の源となる思想などについても書かれている。で、この書籍でタンが挙げているのが「柄谷行人」の「交換モデルX」。柄谷行人もマルクスについての書籍を書いているから、「資本論」の話からこの「交換モデルX」の概説を思い起こしたのも変ではないと思っている。そんなわけで、「交換モデルX」について書かれているらしい「世界史の構造」を取り寄せている最中。
- 作者:柄谷 行人
- 発売日: 2015/01/16
- メディア: 文庫
ついでに、「デヴィッド・クレーバー」の「ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論」も取り寄せてみた。これは今回のNHKプラスの視聴をしていて触れられていたので気になったので。
- 作者:デヴィッド・グレーバー
- 発売日: 2020/07/30
- メディア: 単行本
当分、「世界史の構造」と「ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論」を読む予定。
まあ、NHKの受信料払っているならNHKプラスで見逃し配信を見れるようにしておくのもよいだろう。パソコンでもスマホでも見れるらしいしね。